オルガノイドイノベーションセンター オルガノイド・インタロゲーション合理化のための自動化された3D細胞培養と画像解析ラボ
自動化された3D細胞培養と画像解析ラボが複雑な生物学研究を合理化し、規模を拡大
モレキュラーデバイスのオルガノイドイノベーションセンターは、最先端技術と新しい3D生物学的手法を組み合わせた、複雑な3D生物学の課題解決に取り組んでいます。
オルガノイドイノベーションセンターでは、社内の専門家のガイドにより、オルガノイド培養とスクリーニングの自動化ワークフローをお客さまに試していただくことができます。
モレキュラーデバイスが提供するソリューションでは、細胞培養や処理、インキュベーションから、イメージングや分析、データ処理など、オルガノイド開発プロセスを標準化し、より適切な結果につながるようサポートします。
革新的な3D生物学的手法と技術を創薬に迅速に導入
オルガノイドイノベーションセンターでは、細胞のイメージングだけでなく、複雑な3D生物学的モデルで実施されるアッセイの前処理から報告までのサンプルを体験できます。
このセンターでは、高機能なラベルフリーイメージングにより、自律的で長期的なライブセル2D細胞や3D細胞培養とモニタリングに活用できる最先端の機器を展示しています。一貫化されたワークフローでは品質管理だけでなく、3Dオルガノイドのスクリーニングや隠れたパターンを明らかにするためのディープラーニング画像解析が可能です。
CuSTOM研究開発ディレクターのマグダレナ・カセンドラ博士はオルガノイドイノベーションセンターについてこう語ります。
「オルガノイドは、薬剤開発や精密医療、それだけでなく末期疾患に対する移植に治療さえも変革する可能性を秘めています。しかしオルガノイド医療を実現するためには、さまざまな課題があります。CuSTOMアクセラレーター・ラボは、オルガノイド製造のスケーラビリティや再現性だけでなく、オルガノイドを用いた規薬剤スクリーニング・プラットフォームの完全自動化を目指しています。ハイスループット・ワークフローを可能にし、オルガノイド医療に関わる問題の解決させるためです。そのためには、CuSTOMの専門知識とモレキュラー・デバイス社の最先端イメージング技術、ソリューションが一体化することが求められています。CuSTOMの革新的なアプローチは、オルガノイドイノベーションセンターの目的とよく合致しており、汎用性の高いオルガノイド医療をさらに発展させるために協力できることを楽しみにしています。」
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自動化されカスタマイズ可能なハイスループットスクリーニングソリューションのパワーと柔軟性
直感的なスケジューリング・ソフトウェアにより、研究者は3Dワークフローを遠隔操作することができ、単一細胞から分化したオルガノイドまでの細胞の変遷を追跡することができます。細胞培養とインキュベーションは、培養の一貫性を維持する自動インキュベーターと協働ロボットによって合理化されています。培養維持のための培地交換は、自動化されたリキッドハンドリングによって標準化・合理化され、手作業による介入を最小限に抑えます。3Dモデルの開発は、アッセイの準備状態を評価するためのラベルフリーイメージングで経時的にモニターすることができ、リアルタイムのフィードバックにより、自動化された化合物の添加と処理のスケジューリングが標準化されます。
オルガノイド・スクリーニングのワークフロー
- 1. 2D前培養
iPSC由来または初代細胞(腸、肺、脳)からオルガノイドを前培養します。 - 2. 3Dオルガノイドの開発
細胞を24ウェルプレートに移してインキュベーターに入れ、細胞の増殖と特定の組織への分化を促進します。 - 3. オルガノイド培養
培地交換を伴う複数の作業を行い、オルガノイドを培養します。 - 4. オルガノイドの成長と発達のモニター
組織構造と分化の複雑な解析のために、オルガノイドをモニターし、特性評価します。 - 5. 共焦点イメージングと3D解析
疾患表現型や化合物効果の研究に使用される複数の定量的記述子の可視化と特性評価を行います。
モレキュラーデバイスの新たな製品
ImageXpress Confocal HT.ai High-Content Imagingシステムは、3Dイメージング用に設計されています。このシステムは、8つの高出力レーザー励起チャンネルと自動水浸対物レンズを備えており、スピードを犠牲にすることなくシグナルとアッセイ感度を向上させます。5種類のピンホール形状を選べるスピニングディスク共焦点テクノロジーは、焦点外光によるヘイズを低減し、オルガノイドへの深い浸透と軸方向の解像度を向上させます。INカルタ画像解析ソフトウェアは、強力なディープラーニングベースのセグメンテーション、機械学習ベースの分類、および3Dボリュームメトリック解析により、複雑な3D生物学の解析において合理化されたワークフローを提供します。
ラボオートメーションワークフローのためのソリューション
モレキュラーデバイスのラボオートメーションソリューションでは、専門家がお客さまのご要望をお伺いし、必要なアッセイやメソッド、プロトコル特定のために、機器をカスタマイズします。インキュベーターやリキッドハンドラー、ロボットのほか、カスタマイズされたソフトウェアやハードウェアまで、ワークフロー全体を自動化します。ライフサイエンス業界で35年以上の経験を持つモレキュラーデバイスに、サポートをお任せください。
肺オルガノイド細胞画像ギャラリー
オルガノイドイノベーションセンターを支援する製品・サービス
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CellXpress.ai
自動細胞培養システム機械学習とデータに裏付けられた自動処理による次世代細胞培養システム
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ImageXpress Confocal HT.ai
ハイコンテントイメージングシステム7波長の高輝度レーザー光源と機械学習機能を備えた、
拡張可能でハイスループットなハイコンテントスクリーニングソリューション -
IN Carta
画像解析ソフトウェア複雑な生物学的画像やデータセットから、ロバストで定量的な結果を提供します。
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SoftMax Pro GxP
データインテグリティソフトウェアFDA 21 CFR Part 11 に完全準拠したプレートリーダー制御・解析ソフトウェア
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SpectraMax iD3/iD5
マルチモードマイクロプレートリーダー大型タッチスクリーンを備えた高感度マイクロプレートリーダー
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MetaXpress
ハイコンテント画像取得・解析ソフトウェアImageXpressインストゥルメンテーションに最適化された幅広いアプリケーションに対応するマルチレベル解析ツール
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AquaMax
マイクロプレートウォッシャー生化学および細胞ベースアッセイ用マイクロプレートウォッシャー
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ImageXpress Micro Confocal
ハイコンテントイメージングシステム1週間に100万ウェルを超えるイメージングが可能な、ユニークな共焦点イメージングソリューション
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SpectraMax i3x
マルチモードマイクロプレートリーダー研究ニーズに合わせて進化できるマイクロプレートリーダー
アプリケーションとアッセイ
モレキュラーデバイスは35年にわたり、医薬品開発、バイオテクノロジー研究、クローン・スクリーニングのワークフローを改善するための高性能ライフサイエンス技術をお客様に提供してきました。オルガノイドイノベーションセンターは、このような知見が基盤となっています。
業界をリードする3Dバイオロジーと自動ハイコンテントイメージングアプリケーションについて詳しくはこちらをご覧ください:
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2Dから3Dへの細胞培養
創薬や疾患のモデリングに3D細胞モデルを使用するケースが増加しています。3Dモデルの方が2Dモデルよりもin vivo環境をより精密に模倣し、生理学的に関連性の高いデータを得られるためです。
記事:2Dから3D細胞培養への移行:Molecular DevicesのJayne HesleyとJeff McMillanへのインタビュー >
ウェビナー:Molecular Devices社とMIMETAS社のコラボレーションによる3D細胞イメージング入門セミナー >
ウェビナー:ハイコンテントアッセイの3Dへの移行:科学的機会と画像化の課題 >
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3D生物学関連記事
モレキュラーデバイスの専門家による3D生物学関連記事は、BioTechniques や Genetic Engineering & Biotechnology News などの業界誌にも掲載されています。
オルガノイド研究の未来を形作る >
プロジェクトプロフィール オルガノイドイノベーションセンター >
3Dがん細胞モデルを用いて個別化医療を推進する >
イン・ザ・ニュースの出版物をもっと見る >
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3Dがん細胞研究
がんは、細胞が正常な限度を無視して増殖、分裂し、隣接組織に侵入して破壊して、最終的には体内の離れた部位に転移します。がんスフェロイドは、2次元細胞培養よりもはるかに効果的に腫瘍の挙動を模倣するため、潜在的ながん治療薬を同定するためのスクリーニングに利用されています。
がん細胞とその環境との間には、複雑で十分に理解されていない相互作用があります。がん研究者は、このような相互作用をより簡単に研究し、治療介入のポイントを特定できるツールを必要としています。
がん細胞研究を見る > -
3D細胞モデル
3D細胞培養は、ヒト組織の構造や細胞組織、細胞 - 細胞間および細胞 - マトリックス間の相互作用、拡散特性などをより忠実に再現できます。3D細胞アッセイの利用は、2D細胞培養と全動物モデルの間のトランスレーショナルギャップを埋めることで、研究やスクリーニングに寄与します。3Dモデルにより生体内環境の重要なパラメーターを再現することで、試験管内での幹細胞や発育中の組織の挙動について独自の洞察を得ることができます。
Organ-on-a-chip(臓器チップ) >
オルガノイド >
スフェロイド > -
セルペイント
セルペインティングは、細胞学的プロファイリングに使用される高含量、多重画像ベースのアッセイです。セルペインティングアッセイでは、最大6種類の蛍光色素を用いて、核や小胞体、ミトコンドリアや細胞骨格、ゴルジ装置、RNAなどの構成要素を標識します。細胞全体の代表的な画像を撮影するために、可能な限り多くの細胞を "塗る "のを目的としています。
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カスタマー・ブレークスルー
ビオネア、3D疾患モデルのハイスループットなイメージングにImageXpress Micro Confocalを採用
免疫腫瘍学や神経変性疾患モデリングのための早期創薬に革命を起こす: 3D疾患モデルのハイコンテントイメージャー > -
疾患モデル
疾患モデル系は、単純な2次元細胞培養から複雑なモデル生物まで、複雑さと規模は様々です。モデル生物はin vivoの状況を提供する一方で、コストがかかることが多く、ヒトの生物学を表現していない可能性があります。一方、従来の2次元細胞培養システムは長年使用されてきましたが、生体組織に見られる複雑な3次元構造や細胞間相互作用を表現するには限界がありました。そこで疾患モデリングの有力なモデル系として注目されたのが3次元細胞培養です。
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創薬と医薬品開発
新しく作られる医薬品のうち9割は成功しません。この原因の一つに、複雑なヒトの生物学を忠実に模倣していない2次元細胞培養によって評価が行われていることがあります。
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オルガノイド
オルガノイドは3次元(3D)多細胞マイクロティッシュです。ヒト臓器の複雑な構造と機能を忠実に模倣するように設計されています。オルガノイドは通常、高次の自己組織化を示す細胞の共培養から構成され、従来の2次元細胞培養と比較して、生体内の複雑な細胞反応や相互作用をよりよく表現することができます。
脳オルガノイド >
乳がん腫瘍 >
心臓オルガノイド >
大腸がん(CRC)オルガノイド >
腸管オルガノイド >
患者由来オルガノイド(腫瘍) >
肺オルガノイド > -
幹細胞研究
多能性幹細胞は、発生生物学の研究に使用したり、臓器特異的な細胞の供給源として分化させ、スライドやマルチウェルプレート上でライブまたは固定細胞ベースのアッセイに使用することができます。ImageXpressシステムは、分化の追跡から品質管理、特定の細胞タイプの機能性の測定まで、幹細胞研究者のワークフローのあらゆる領域で効果を発揮します。
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毒物学
毒性学は、天然または人工の化学物質が生体に及ぼす悪影響の研究です。環境中や使用する製品に含まれる化学物質にさらされる機会が増えている現在、この問題はますます大きくなっています。
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